今回は作りたい玉を参考書を見せながら幾つか要望してみた。
すると全て「レース棒」なる技法を応用して模様を付けて
いるとのコト。そんな訳で今回はレース棒。
<レース棒>
・離型剤を使わず芯棒に直接ガラスを乗せる。
離型剤を付けて玉を作る際は一定以上の力が加わると
離型剤毎抜けてしまうが、直接の場合は反対に抜けない。
抜けないどころか必ずガラスが残る。
・この際に利用した芯棒に再度離型剤を付けて玉を作るのはNG
理由は芯棒に残っている微量のガラスが離型剤を通り抜け
玉と融合し芯棒から離れなくなるため。
よって同じ芯棒でも離型剤使う方と直で使う方は分けて使うべし。
・ソーダの白ガラスでケン引き(細引き)を用意。
この時、ソーダ系を使う。今まで使ってきた鉛ではNG
理由として融点の高さがソーダ>鉛なので、ベース鉛&
細引き鉛だと色が滲んでしまうため。
・透明色でベースとなる玉を作り芯棒に近い部分に斜めに
コテをあて、根元部分を三角錐状にする。
理由は炎の中心にベース玉の大きい部分を当てると
炎の弱い部分は根元部分あたりになりガラス全体が同じ
温度になるため作業をしやすくなる。
・細引き白をベース玉芯棒水平に何本か引く。
この時白を乗せて直ぐコテで押さえる。ベース玉と白を
馴染ませている間に白が縮むためにシッカリと押さえる
・別の長めのガラス棒を暖め、ステンレス板などに押し付け
ポンテを作る。ポンテとは引っ張るための受け皿的役割を
果たす。今回は回転させるため長めのガラス棒が良い。
・ベース玉の先端、細引き部分が交わるあたりをピンセットで
引っ張り、ポンテに馴染みやすいようにしておく。
・ベース玉がお辞儀を繰り返す程に溶かされた状態で
ポンテで受ける。
この時、ポンテが温まっていないと外れる。
また何度か使い複数のガラス片が残っている状態の
ポンテは外れやすい。
・芯棒とポンテを逆回転に回しながら引っ張る。
この時回転のみに気を取られるとレース部分が交わり
無様になる。
逆に引っ張るコトのみに気を取られるとレースの間隔が
広がりすぎ、これまた無様・・・
そして回転&引っ張るコトのみに集中するとガラスが冷え
硬くなり、回転・引っ張るコトもままならなくなる。
そのため炎の側で熱を与えながら行う。
これが一作目


まー悪くない。「これもクリアか?」と天狗になり始め・・・

二作目
先ほどの伸びた鼻は見事に折られました。。。




三作目

練習の残骸
今回は失敗したガラスを再度溶かして玉にして、何度も練習。
最後には赤と白が混ざってピンクに・・・
ここで学んだのはソーダの白ガラスは鉛ガラスとここまで
混ぜても割れないという怪我の功名ですな。
が上手くいかない・・・

先生のお手本


月に300本引いて、ようやく見れる腕前になる。
レースのみで勝負している人も居るとのコト・・・
実際やってみて、確かにそうだろうなと思ったよ。
ガラスの色によって微妙に冷める温度も違うと云うコトにも
気付いたし、兎に角難しい。。。だからこそ奥が深いし
ヤリガイがあるってモンです。
どれほど失敗しても頑張ってみるさ!
ただ教室の最終回まで時間が無いんだよなと思いつつ・・・